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ディープ・ソウル・シンガーLEOのライブ・レポート
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2月7日(木) 《tribe》 公園通りクラシックス


半年ぶりのピアノデュオ tribe。
ソウルとは、声も態度も改めて、全曲 Nina Simone の世界に挑んでおります。

tribeの世界もようやく落ち着いてきた感があり、スタジオ・リハも順調。
歌に向かう直前の時間をなるべく静かな心持ちで過ごし、精神を整えてから臨まなくてはならない状況は相変わらずだが(笑)、とはいえ、この1ヶ月間、並行してLEODUOのライブやら、人のライブに飛び入りでソウルやらブルースを下世話に歌いまくったりしている割には、スタジオに入ってピアノが鳴って歌い出せば、すぐにこの世界に入れるようになってきた。かなり染込んできた実感がある。ふふ。

tribe については、今年あたりからそろそろ幅を広げていきたいと、色々な曲にあれこれと積極的にアプローチしている。実際に目の前に迫ったライブに間に合うか間に合わないかは別にして、この世界を追いかけるのが楽しくなり始めた状態。

最近は、Nina Simone のレパートリーの中でも、ジャズのスタンダード系の曲をむしろ好むようになってきた私だが、特にその歌詞の繊細な世界(そしてもちろん、それに対するNinaの表現力)に強く惹かれ始めている。
今まで、ずっと濃い soul ばかり歌ってきて、攻めの姿勢での生き方を学んで来た私(笑)。 嬉しいにせよ悲しいにせよ、とにかく強い愛の世界を歌いながら、英語という能動的な言語がもつパワーのようなものを感じていたのだが、ここへ来て、ちょっとその印象が変わりつつある。

たとえば、
   I get along without you very well
   Of course, I do…

     あなたがいなくたって、十分楽しくやっていけるわよ。
     もちろんよ。私。大丈夫、やっていけるわよ。

の歌詞で始まる I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL [in:AND PIANO! (1969)]。
その後に、『でも、やさしく降り注ぐ雨の音を聞いてしまったらだめ…』とか、『春のことは二度と思い浮かべられないかも…』とか、繰言が訥々と続くのだが、そこらへんの思いの流れ方とかは、歌っているときの気持ちが、むしろ、日本語を使っている時のゆっくりと静観するような時間の流れ方と同じだったりする。

そして、
   I don't want him, you can have him
   He's not worth fighting for

     もう彼のことはいらない。あなたにあげるわ。
     争う価値もない男だわ。

で始まる I DON'T WANT HIM (ANYMORE) [in : AT TOWN HALL (1959)]
しばらく、お払い箱、だとか、愛してなかった、などと言ったあげく、後半になって突然、『私が彼にしてあげたかったこと。それは、本当は…』と延々と始まるのだが、それがまた、何とも身に覚えのある、日々の生活の中でごくごく些細で普通だけど大切なことのオンパレードだったりして(笑)。 YOU CAN HAVE HIM という別タイトルでも知られるこの曲、スタンダードなので歌詞は既成として、人によってそれをどんなトーンで表現するか。これを聴きながら、あらためて、ニーナ・シモンという人の表現力の素晴らしさに鳥肌がたつ思いである。うーむ。何とも絶妙な繊細さ。そして、もちろん、ピアノもすごい。



さて、私にもこんな世界が表現できるようになるのか。
折しも、年明けに、http://timino2008.net/  というサイトで、tribeの2008年の運勢占いをしてみたところ、
  【妄想】【妄想】【妄想】【土下座】
という4枚のカードを引いてしまった私である。
う。野卑なソウル歌手にとって、ジャズの世界は所詮妄想で、最後は土下座で終わるのか!?
と一抹の不安が頭をよぎりはしたものの、めげずに進みます。 這ってでも、1ミリずつでも。(笑)

tribeに関しては、どうしてもこの音環境とこのピアノを使いたいという強い思いがあるため、 平日ど真ん中の渋谷の夜、公園通りクラシックスにて敢行です。

今回も教会の地下で、皆さまのお越しをお待ちしております! (2008.2.3)





半年ぶりのtribe、無事終了。 ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
今回も、この場所で歌えて本当に幸せでした!
声がどこまでも天上に昇っていく心持ちがして、気持ちも召されてしまいました(笑)。
うーん。幸せっ 。教会の地下で歌って、久々に清らかな気分の私です。
天使のような歌声…とまでは言わんけどさ。(爆)



私が tribe だけは場所を移さず、できる限りこの場所で、と思うのは、ひとえに、ここの音環境にある。自分の声も、ピアノの音も、なるべく生の状態に近い自然なものをお届けしたいと思っていて、ここでは、それが最高に気持ち良いのだ。
 もちろん、PAのお世話になるのではあるが(バランス良くて感謝!)、デッドな所で強いPAに頼る環境より、自然な反響のある生の音の方が、音楽を立体的に感じていただけるのではないかと思い始めている。
 天井が比較的高いから、声は上へ上へと立ち上っていくようにも思えるし、程良い鳴りのおかげで、それが天から降ってくるように感じる時もある。そして、顔を向けて歌いかける方向にピンスポットで声を飛ばす場合と、空間全体に声を広げる場合の感触の違いもある。もちろん、私自身、まだまだ自由自在に声を操れるなんていうつもりはサラサラないが、一瞬、そんな気がする時はある(笑)。これは、まさしく、クラシックスに移ってきて初めて体験したことなのだ。声というもののここらへんのヒミツが知りたくて、今、かなり夢中になっている要素である。
(またコマカイことを書いてしまった。うるさいヤツだ、とまた色んな人に苦笑されそう。でも、それは実際に私が感じてる感覚なんだから、しょうがないじゃないさ。こういう感覚って、感じた時に書いとかないと、案外とアッサリと忘れるものなのよ。どんどん変化していくものだから。言ってみれば、小学生のアサガオの観察日記みたいなものです。双葉から始まって、花が咲くまでの変化に驚く。)

さて、tribe のライブも今回でようやく10回目。
 ニーナ・シモンに対する反抗期も無事に卒業したようで、今回は、tribeにしては、ちょっとソウル寄りのテイストの歌になったかもしれない。本来の意図とはそぐわない声が思わず出てしまって、『 わっ。 soul 根性がこんなところで出てしまったッ 』とか思う瞬間もなくはなかったのだが、今までのようにそれがマズイと思わないで済むぐらいには全体のトーンは整えることができたと思うし、何と言ってもこれまでよりは私自身ぐんと楽に自由になった。これなら、私の中から自然に歌が出るに任せてもそろそろ大丈夫そう、ということで、歌そのものにより没頭できるようになってきた感じだ。

それと同時に、相方の吉森さんとの“二人羽織”関係にも変化が出てきた。(と、これは、私の感覚ね。吉森さんがどう思ってるのか、まだ聞いたことないから。)。自由になった分、2人の音の対決、っていうのかなぁ、予定調和を拒み始めている感じなので、少なくとも私の中では緊張感が高い。隙をみては密接に声とピアノを自然にしかも繊細に絡め合わせたいけれど、しっかりと自立もしていたい、というのか。とにかく無限に楽しみ方があり得る、という感じ。本当にありがたい相方、お世話になっています。感謝!

今回は、私が曲を並べる係だったので、今までやった曲を眺めていたら、そういう意味で以前よりちょっと新鮮に歌えるようになってる気がして、ここのところしばらくやっていなかった曲も引っ張り出した。ニーナと少し距離をとって改めて聴いてみると、私の歌は彼女より少々メロドラマっぽいわね(苦笑)、って思ったのも新しい理解。
でも、もう迷わない。
 私がニーナ・シモンの音楽を通じて、手に入れたかったものが何だったのか、ようやく少しわかり始めてきたから。多分、それは、人間の本能に近い部分の泥臭さの表現、だと思う。良いところもダメダメなところも含めての人間らしさ、人間臭さ、っていうこと。なにしろ、本家はあれだけ“あからさま”な人ですから。強くて峻厳というイメージがまず先に立つが、同時に非常にやさしかったり、可愛いらしかったり、繊細だったりするし、一方で、明らかにトホホで情けない部分もあったりする。私も、tribeでは、これから、自分の本能に一番近い部分を正直に掘り起こしていけたら、と思っています。

今回の新曲は If You Knew 。こんなにブルーノートのかけらもない歌を歌うのって、幼稚園の童謡以来じゃないだろうか、というほど、私としては異色。ところが、最近こんなものも素直に受け入れられるようになっている自分がいるのに驚く。幼児返り? マサカね。
この曲が皆の心に届きますように!ってすごく真剣に思いながら歌ってる自分が新鮮。いや。他の曲の時だっていつも真剣なんですが、この曲の場合、その直球度が違うというかね。我ながら、あまりに何のギミックもない直球投げてる状態なもので、面白いです。

さて、今回のbeforeレポートでは、現在、tribeにおいて特に私の心を大きく占めている2曲について、勢いにまかせて思い入れたっぷりに書き綴ってしまったのだが、その後の冷静な(笑)最終リハにて、『せっかくなので、もう少し大切に詰めよう』、ということになり、残念ながらお披露目は延期。これを読んで期待して来た、とおっしゃっていただいた方もあったのに、申し訳ありませんでした。
今年の tribe の運勢占い、【妄想×3】と【土下座】とは、まさにコレだったわね。
全くダメ、というほどでもないとは思うのだが、あとちょっと。
私の中で、どのようなトーンの歌にするか、という点で、まだ少々解釈が入り乱れているので、もう少し“自分の気持ちとぴったり合う声”で歌えるようになってから、というつもり。
 実は、ここで強引に強行してひとまず皆さまに向かって歌いかけてみることで、それをはっきりさせてしまおうか、ということも頭を掠めたりしたのだが、他の曲たちのことも考えたら今回はぐっとオトナになって暴走はこらえる気になった。なぜなら、他の曲については、私の中で、ニーナの歌から一歩抜け出し始めて、かなり自分の声として歌えるようになってきているから。多分、その“歌との一体化”の度合いの差がつきすぎてしまうだろう。
 ということで、この2曲については、もうちょっと頑張って、次回、より良い落ち着き方に仕上げてから聴いていただきたいと思います。えーと、多分、です。(笑)
これからも、tribe、精進いたします。よろしくお願い致します。


ところで、今回は、相方の吉森さんに、MCで、
『 LEOさんとは、こんだけ付き合ってて、音楽の話しか したことないよね~。
 映画とか見るのって聞いても、“あたし、映画とか、あんまり見ないの”、
 で終わりやし。』
とバッサリ言われて、ちょっとギクッ(苦笑)。
うぇーん。ごめんよぅ。話の弾まない女で。
そう言われてみると、私、他の人と音楽以外の話ってあんまりすることないかも。
そうねぇ、世間話ねぇ。私はお酒も飲まないしねぇ。他の人と違うかもしれないなぁ(汗)。他に趣味ってないかしら? 料理の話とかは好きだよ。肉まんの皮には薄力粉と強力粉をどの比率で混ぜたらおいしい、とか、小籠包の場合は、ピザの場合は、とか、そういうのなら、結構、語れるんだけど…。これも話弾まなさそうだね。
 次回のリハまでに何かネタ考えときますから。
今後とも何卒懲りずにお付き合いよろしくお願いします。(爆)


今回、初めて tribe を聴いて下さった方も多かったが、いつもの皆さまはもちろん、初めての皆さまにも、私が“この場所で”tribeをやりたいと思っている生音の感じとか、私がこういう曲を通じてこういう空間を作りたい、と思っていることなどを共感していただけたようなのがすごく嬉しい。メッセージの数々、ありがとうございました!皆さまからのお言葉の1つ1つが、本当に心強く、励みになります。

 なかなかスケジュールがとれず、次回、また大分先になってしまうかもしれませんが、
 皆さまのまたのお越しを心よりお待ちしております。

【photo by Hideki Taniguchi】

※その他の写真は左欄メニュー「PHOTOs」からどうぞ。
Lady Soul LEO Web - PHOTOs-tribeに掲載しました。

おかしい…。
清らかな気分で1日を過ごしたはずなのに、ナゼか、いつものように暴れています(驚)
しかも、むちゃくちゃ、お行儀が悪い。モニターに、両足乗っけちゃってたりします。
皆さん、いつもこんなものを見てるわけ!? (-o-;)
言い訳するとね、うーんと静かな曲を美しく歌ってる時は、Taniguchiさんがシャッター音を気にして写真撮るの控えてくれてるからなのよ。本当よ。本当だってばさ。

ということで、差しさわりのない写真のみ、アップしました。(笑)
人生、一度、考え直します。


I - 1. Nobody's Fault But Mine、 2. Seems I'm Never Tired Of Loving You、 3. I Love To Love、 4. I'll Look Around、 5. Little Liza Jane、 6. I Want A Little Sugar In My Bowl、 7. Revolution、 8. Cotton Eyed Joe、 9. Children Go Where I Send You

II. - 1. O-o-h Child、 2. Everyone's Gone To The Moon、 3. Please Read Me、 4. Exactly Like You、 5. Little Girl Blue、 6. Sunday In Savannah、 7. In the Evening by the Moonlight、 8. Why? (The King Of Love Is Dead)、 9. If You Knew
E1. My Sweet Lord 、 E2. He's Got Whole World In His Hand


personnel:
LEO(vo), 吉森信pf
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8月14日(火) 《tribe》 公園通りクラシックス


soulとは違う世界も吸収したいと始めたピアノデュオtribe、 再三再四、しつこいようですが、声も態度も改め(爆)、 別人のつもりで、全曲、Nina Simoneの曲に挑戦しております。

先日、LEODUO7月号@BBのライブの折、たまたまお越しいただいたNina Simone が大好き、という方にもご案内したところ、
 『へぇぇ!? 全曲、Nina Simoneなの!?
    思い切ったもんだね~』
と言われちゃいました。わははっ。

おっしゃる通りです。(笑)
とはいえ、もともと手ごわいNina Simoneの世界、他の要素を混ぜずにかかりきりになって取り組まないと、まだまだコントロールできません。現在Nina Simone漬けの日々。

前回ライブの手ごたえを受け、これからは少しペースアップして色々な曲を行こうかと、今回は新しく7曲を候補にあげたものの、4曲は見送り、残る3曲については、当日のサウンドチェックを含め、吉森さんの選曲の流れにのれば、お届けすることになります。

渋谷・公園通りクラシックスは、3回目。 昨年10月に一度演奏させていただいて以来、ハコ全体の生音を生かしたつくりと、カンカンせずに柔らかい響きのピアノに魅せられてしまいました。
その時以来、『tribeは、絶対にここで!』と密かに心に決め、 実績のない私たちとしては、『間があいても、日が悪くても、何とかここで』、という形でブッキングをお願いしている状態ですが、 今回、めでたく、世間ではお盆休みまっさかり(爆)の火曜日の出演となりました。

東京に人はいるのか?
かまいません。とにかく、やるんです。
ここで音を出せるだけでも嬉しいし。ほほほー。

ということで、この時期、東京にいらっしゃる皆様、是非お越し下さい!
教会の地下で、皆様のお越しをお待ちしております。 (2007.8.10)





お盆真っ盛りの日程で4ヶ月ぶりの tribe でしたが、お忙しい中、お越しいただいた皆様、ありがとうございました!

今回は新しく7曲の候補から3曲を絞り込み、うち1曲はリハで保留としたものの、 Why? (The King of Love Is Dead) と In The Evening By The Moonlight の2曲をお披露目決行させていただきました。

今回から、積極的に色々な曲をとりあげてみようということで、新曲選定にあたって気づいたのは、まず、私の選曲基準が初期よりかなり変わってきていること。これまでの、traditional ~ blues ~ gospel をベースにした曲から、jazz のスタンダードものが増えている。特に Billie Holiday の曲が多いような気がする。 Billie Holiday については、昔、頑張って一生懸命聴いた時期があったが、当時は“あと一歩およばず”という感じで、結局深くは踏み込めなかった経験がある。 Nina Simone の歌を通じて、ようやく少しだけジャズの楽しみ方がわかってきたのか、相変わらず難しい点は多いものの、急速にこれらの曲に素直に親しみつつあり、この嗜好の変化は我ながら不思議。私にとってはまだまだ新鮮な領域なので、無限に楽しみがころがっているような期待感を持っている。

もう1つ気づいたのは、最近とみに、どちらかといえばライブ・バージョンを選びがちだということ。多分、楽曲そのもの美しさだけではなく、そこに上積みされた Nina Simone の魅力=魔力とでもいうものに私が強く惹かれているためだろう。ライブ・テイクというのは、スタジオ・テイクと違って、その時の状況や感情による“臨機応変”な歌/演奏だから、そっくりそのまま“マネする”っていうのもどうかとは思うが(笑)、そこはまだ修行中の身、ひととおりそのまま歌えるように完コピした後、スタジオ・テイク、そしてオリジネーターの、または Nina 以前の定番といえるテイクをさらい直して、 Nina Simone がどんな道を辿ってそのライブ・テイクにたどり着いたか、そのマナーを理解しようと努めている。そんなことをしているうちに、歌についてもピアノについても、彼女の曲の解釈の仕方、クセ、好きなフレーズなど、嗜好みたいなものがちょっとわかってきたみたいで、最近は新しい曲でも以前より格段にスルスルと入り込めるようになってきた。「ウフフ、そろそろ染みてきたのかも…」と思う瞬間である。
思えば、R&B~soul でもこういいうやり方をしてきた。お陰で、どんどん古い音楽に向かう結果になってしまったわけですが(笑)。その経験から振り返れば、 Nina Simone も、もうあと一歩、出口が見え始めている。出口を出てからがこれまた大変なのもよくわかってますが。

そして、これまでの曲については、いよいよ“ときほぐし”に取りかかった Nina Simone の世界。トーンを保ったまま、思ったよりも自由に行けそうな予感がしている。今回、自分の中で、こんなに無防備でよいのか、と思えるほど、自然になった瞬間があり、で、ちょっと行き過ぎて、収拾つけるのに苦労したりもした。この分なら、何とか自分の領域にも持ち込めそう。

さて、今回はお盆期間とはいえ、渋谷の街中にあって、まだまだお店の要求する集客に届かず苦戦。 寂しいというほどではなく、聴く側のスペースとしては楽ともいえるが、おそらく家賃もメチャ高いであろうこの一等地にあってこれでは、お店には本当に申し訳なく思っている。 tribe については、これからも是非この空間で演らせていただきたい、と思っているだけに、非常に後ろめたい。まだもう少し待ってもらえるのかなぁ。どうだろう。微妙。もしかしたら、またピアノ探して放浪の旅に出る?
とはいえ、少しずつ新しい方にも見ていただけるようになってきた気配。今回は、いつも来ていただいてる1名様、2度目の3名様を除けば、あとは全て初めて tribe をご覧いただくお客様。ガラリと顔ぶれが変わり、特に第1部では、初ライブの時のような緊張感だった。
緊張、といっても客席の緊張感である。特に、普段、私の soul/blues のライブを見ていただいている方で、初めて tribe にお越しいただいた方の反応は、ほぼ 100パーセントが「 硬直 」。常々『 soul の時とは別人のつもり 』と告知させていただいているけれど、それでもやはり皆さんの予想を超えているようだ。
このような音楽なので、別にことさら盛り上がる必要はないと思っているが、せっかく聴きに来て下さった方たちを威圧してしまうのが本意ではないので、その緊張が居心地の悪いものになっては申し訳ないし、それを包み込めないのはこちらの至らなさだと思っている。とはいえ、2度目の方にはそれほどの様子もみられないので、要は初めてご来場いただく方の比率の問題で、最初のうちは仕方がないのかもしれないが。
2度目、と言えば、今回は、soul/blues のセットでいつもダンスをご披露いただくM.Wさんにもご来場いただいた。LEODUO などの時と違い、いつになくオトナらしいお洒落なたたずまいで聴いておられる姿にも新鮮な驚きを覚えたが(ゴメンナサイ)、第2部後半の2ビートの曲メドレーと、アンコールでは、いつも通り踊っていただいた。しかも万歩計もポケットに忍ばせておられたとのことで、今回は約1700歩。平日のお仕事帰りとあって運動靴ではなかったのに、ちょっと重たそうとはいえあの足さばきはお見事。ありがとうございました!

軌道に乗るまで、もうひとふんばり。定期化できるように頑張ります。
今後ともよろしくお願い致します!

I - 1. Please Read Me、 2. That's Him Over There、 3. Nobody's Fault、 4. Exactly Like You、 5. Children Go Where I Send You、 6. I Loves You Porgy、 7. I'll Look Around、 8. Isn't It A Pity、 9. Why? (The King Of Love Is Dead)

II. - 1. Sunday In Savanna、 2. I Want A Little Sugar In My Bowl、 3. I Love To Love、 4. Little Girl Blue、 5. Seems Never Tired Of Loving You、 6. Everyone's Gone to the Moon、 7. In the Evening by the Moonlight、 8. Little Liza Jane、 9. I Shall Be Released、 10. He's Got Whole World
E. My Sweet Lord

personnel:
LEO(vo), 吉森信pf
4月4日(水) 《tribe》 公園通りクラシックス


 足掛け3年になるtribeだが、ライブはこれまでまだ7回。ライブは少ないが、意識としてはかなり集中して取り組んではいるのだ。そして、今回、私にとっては、ちょっと転換期を迎えたかなと思っている。
 同じ黒人音楽とはいえ、Nina Simoneの音楽はクラシックやジャズを基盤にしたもの。私がこれまで歌ってきたSoulやR&Bとはまったく違うことから、発声も英語の訛りも矯正して臨んだ2004年5月の初ライブ。『 学生時代ならともかく、今更、“完コピ (=完全コピー:音楽をアレンジせずに何から何まで完全に真似すること)”っていうのも… 』、と思わないでもなかったのだが、ハナから自分なりに勝手に歌いやすいように歌ってしまうのでは新しいことは身につかない。ということで性根をくくって一から始めることにして、初めて試みる発声方法やリズムの違いに悪戦苦闘した。自分で言うのも何だが、私はかなりストイックな完璧主義である。ついでに本格的に座って歌う練習を始めたのもこの時からで、これについてもかなり苦労した。おかげで、初のtribeお披露目ライブでは、これまで私の歌を聴いていて下さっていた方々からも、私の変貌ぶりに反響をいただいた。
 vol.2~3ライブは、そのまま“完コピ”の方向で細かい点を詰め、曲を増やし、演奏場所を探しつつ。遅々としてではあるが堅実な歩みで、特にvol.3で出会った渋谷のお店は、ピアノの鳴りもお店の鳴りもまさにtribeにぴったり、と吉森さんと2人でtribeの未来を思い狂喜した。しかし、残念ながら、次に予定していたライブを目前にそのお店も閉店ということで、再び会場探しの長い旅に。その間は折をみてリハのみを続けるという感じだったが、そのおかげかvol.4ライブあたりから、演奏が安定してきた。
 それとともに、SoulやR&Bとは、スタイルだけではなく、自分の中でエネルギーを向ける方向が違うことも学んでいった。そしてvol.7となる前回には、再び、是非この場所でtribeをと思えるお店にも出会えた。

 そして、再びその会場でのtribeの今回。
 3年のうちに、Nina Simoneの音楽に徐々に馴染み、今まで聴いていただけでは気づかなかった境地も垣間見、その楽しみ方も予想していなかったほど深まり、soulの歌を歌っているときにも彼女が乗り移ることもあるほど彼女の歌が染み込んできた今、いよいよ私は例の“反抗期”を迎えて葛藤している。
 すでにこれまでもsoulやR&Bの歌についても経験済みの反応なのだが、強く憧れモデルとしている音楽と自分の音楽との乖離の葛藤を、私は、音楽的な“反抗期”と呼んでいる。私のR&Bアイドル、Barbara Lynnなどがそのいい例であるが、学生時代に徹底的な“完コピ”からスタートし、私の歌が限りなく彼女の歌そっくりに仕上がっていくのにつれて、依然として彼女に憧れているにも関わらず、いや、むしろ愛着が強すぎて無意識のうちに彼女の歌に撞着して離れられなくなっているからこそかもしれないが、声のトーンやフレーズなどの微細な一つ一つについて、自分が表現したいこととは違うというような怒りにも似た感情に押しつぶされそうになって、ついには、彼女の歌を歌うのを数年間封印してしまったことがあるのだ。これは、一般的に、幼少期や思春期によくある“親に対する反抗期”と全く同じ反応である。いわゆる、親離れ、自我の目覚め、というやつか。ちなみに、Barbara Lynnの時には反抗期に到達するまでに10年くらいかかったが、今回は3年。多少、進歩してるっていうことでしょうか(笑)。
 前2回のライブでは、それでも、Nina Simoneのもつ技法を徹底的に手に入れるためにと、彼女と私の音楽のズレを、敢えてNinaの音楽の方向に矯正するという方向で臨んできたが、今回リハをしていて、いよいよそれも限界、というところまで自分が煮詰まっていることに気づいた。機嫌が悪いわけではないが、やたらにイラだっていたので、3時間リハの開始早々、小一時間を吉森さんとの会話にあててしまった。会話、というより、私が興奮してしゃべりまくって吉森さんの考え方を聞く、という感じだったが。
 で、色々と話したり吉森さんの考えを聞いたりしているうちに、何かがふっきれたような気がするのだ。会話後の歌は、実に自分とうまく調和して我ながら心地良いものになったので驚いた。うまく言えないが、ちょっと自分が新しく生まれ変わったような感じである。とはいえ、tribeに関しては、これまでも、前回うまく行ったことが今回はダメ、というような不安定要素がまだあるので油断は禁物だが、まだもう1回リハもある。本当は、もうしばらく操り人形のように無私な状態でNinaの音楽に徹底的に取り組む余地があるのではないか、という迷いというか未練のようなものもほんのちょっぴりあるのではあるが、それも元気に乗り切って、何とか心安らかに調和した状態で今回のライブに向かいたいと思っている。

  前回に続き、今回の会場、渋谷クラシックスは、生音の響きが抜群にすばらしく、前回も歌・ピアノともマイクを全く立てずに完全な生音でお届けしようかと思ったぐらいだ。私としては『これからtribeは必ずここで』、と密かに心に期したものの、何分にもお越しいただいたお客様が少なくて、初めてお願いしたお店にも申し訳がたたず、すぐに次のブッキングというのはためらわれて、ほとぼりのさめるこの時期になってしまった(苦笑)。それもこれも気持ちを切り換えての、今回の仕切り直しである。
 ということで、tribeはこのお店での定着と進化を目指しています。皆様のお越しをお待ちしております!(2007.3.29)





 夕刻より突然の雷鳴とともに、半年ぶりのtribeは、今回も雨。
 とはいえ、tribeの時は、お天気が良くて気持ちが弾みすぎてしまうよりも、雨の方が気持ちが落ち着いて、これも悪くないかな、と。
 お越し頂いた皆様、ありがとうございました!
 個人的なことではありますが、今回は私にとって、tribeに取り組み始めて最初の大きな転換期であり、そういう時に立ち会っていただける方がいて下さることはとても幸せなことだと感じました。tribeとしての音の世界の足場がようやく形になり、存在感をもち始めたと確信しています。 幸せです。

 さて、“反抗期”をどうやら無事に乗り越えたらしい今回、音楽的に飛躍的に変化したかどうかはわからないけれど、ひとつ新しい自分に生まれ変わったような気がしている。今になって考えてみると、この“反抗期”というものは、「憧れている音楽」と「自分の音楽」の間の葛藤であるとともに、「古い自分」と「新しく変わろうとしている自分」との葛藤なのかもしれない。

 Beforeを書いた後もう1回行ったリハでは、特に息苦しく思う曲を“今までの自分らしく”歌ってみよう、という方法も試してみたけれど、これは自分としては良いようには思えなかった。やっぱり、これまでの自分だけでは、これまでの自分ができてることしかできないのである(当たり前か)。何だか音楽が一挙に後退してしまったような気分だった。ただ、この時の開放感だけはとても気持ちの良いものだったので、今度は自分の歌をどのようにあるべきかと客観的に評定(?)しながら歌うのをやめて、なるべく心を解放して淡々と音楽に向かってみることにした。
 私がNina Simoneを聴くときは、ほとんどの場合、身体の動きが止まり正座状態。その分、どんどん自分の内奥の世界が果てしなく広がっていくような気持ちになる。似たような感じで、あるジャズのコンサートを見に行ったときに、身体という殻が消えたような気持ちを味わったこともある。こういう時、私はたいてい自分の中に風景を見ていることが多い。うまく言えないが、海とか川とか風とか霧とか砂漠とか。そういった自然の風景、のようなもの、そして時間と仕切りのない世界。そこで自分の中に浮かぶそのイメージだけに集中して歌ってみることにした。これが今回の鍵であり、私にとっての新境地であった。

 soulを歌っている時、私にとって音楽とは会話のようなものであり、共演者、観客を含め、その時その場にいる全ての人と、個人的・直接的に関わること、というような感覚をもっている。その時、私の頭の中にあるのは“愛”のことばかりであり、その愛とは完全に私個人の私的な感情を土台にしたものである。そこでは一般論で愛を描写したくないし、私という個の特性を外すことはできない。こういった音楽を通じて私がやってきたことは、自分の中にある愛というものを掘り下げていく作業だった。
 一方で、今回tribeで感じたものは、もっとユニバーサルなもの、というか私個人の枠を超えた何かだった。演奏者である私たちの存在すら忘れてもらえるほど“歌とピアノで作る音楽だけ”で満たされている空間を作れたら、と、歌いながら、強く願っていた。実に初めての感覚である。まだ漠然としているけれど、この私という境界を超えた感覚、という部分は、もしかしたら、私にとっていわゆるジャズのスタンダードといわれる曲を歌うときの手がかりになるかもしれない。同じラヴ・ソングでも、soulのように“私”として歌うのではなくて。私小説とそうでない小説の違い、のような感じである。
 また、なぜか、ユビキタス、という言葉も突然浮かんだりした。耳元にそっとあるような、それでいて空間全体を満たすような、それでいてもしかしたらどこか遠く地平の彼方から風に乗って届けられたような、方向性とか場所とか距離の概念から開放された声、というイメージか。あれもこれも、と欲張りな私であるが、tribeでは、まず第一に、音楽的に“声のあり方”を色々な方向から幅広く考える場にしたいと思っている。

 こんな風に、今回のライブは、次から次へと色んなことを感じたり考えたりして、個人的に非常に心揺さぶられる魅力的な経験だった。まだまだあるのだが、頭の中は印象の断片でいっぱいでまだかなり収拾ついていないし、実際に音楽を聴いて頂く方にはそんな私の内側のことなんてあんまり関係ないというのは重々承知なのでこのくらいにしておく。
 音楽的には、課題や挑戦してみたいことはまだまだたくさんある。取り組み始めた当初は、キーがまったく同じという共通する声域と、強くてタフな声という類似点を手ががりに、静寂の中の強さの表現に取り組んで来たが、前回あたりから、彼女の歌のもつやわらかな優しさも重点的な課題としている。あの“どこまでへも連れて行ってくれる感じ”の表現を何とかして手に入れたいと思っているが、今回はちょっと持ち込めたかな。また、今回はこの会場で2度目ということもあって、前回よりも格段に楽に「声を飛ばす距離感」の把握ができたのも収穫。やはり、会場の音環境に馴染むということは大きな要素だと再確認。できればしばらくは毎回同じ場所で続けたい。
 今回の新曲はFine & MellowとHe's Got A Whole Worldの2曲だったが、初めて歌う曲への馴染み方もかなり加速しているような気がする。職人気質で細かい手順を省けない性格の私は、初期には、1曲ずつ仕上げていくのに非常な時間と手間がかかったけれど、その点で、これからは少しペース・アップできそうだ。

 あとは、今回つかんだらしき何かがますます深まり確かなものになるよう続けていくのみ。焦らずじっくりと腰を据えて 、とはいえ、これからしばらくは加速の期間にしたいと思っている。
 ジャズのピアノ・デュオはそれこそ星の数ほどあるけど、 残念ながらジャズ・ボーカル・テクニックとは無縁の私(爆)。 私は私で、この方向から、tribeでは他所では聴けないピアノ・デュオを目指します。


I - 1. Sunday In Savannah,  2. Where Can I Go Without You,  3. That's Him Over There,  4. I'll Look Around,  5. Backlash Blues,  6. Nobody's Fault But Mine,  7. Exactly Like You,  8. Children Go Where I Send You,  9. Isn't It A Pity,  10. I Shall Be Released
II - 1. I Want A Little Sugar In My Bowl,  2. Marriage Is For Old Folks,  3. Fine & Mellow,  4. Seems Never Tired Loving You,  5. I Loves You Porgy,  6. Little Girl Blue,  7. My Baby Just Cares For Me,  8. Little Liza Jane,  9. My Sweet Lord,  10. Everyone's Gone To The Moon
//E. He's Got A Whole World

personnel:
LEO(vo), 吉森信pf
2007/04/08(日) 07:37:49 | tribe | Trackback(-) Comment(-) TOP▲ |
10月5日(木) 《tribe》 公園通りクラシックス


 前回のJirokichiから4ヶ月ぶり、またまた初めてのお店に挑戦。なかなか落ち着き先が決まらないtribeだが、今回の渋谷公園通りクラシックスは、吉森さんが以前1回出演したことがあるとのことで、その時のお店の印象を受けてブッキングをお願いした。渋谷・公園通りの山手教会の地下というから、おそらく、昔、ジァンジァンのあったところだと思う。おお。何だかそれだけで格があがったような気がするな(笑)。
 今回は、初めてのお店だし、演奏時間も短いので新曲は見送り。その代わりに去年からずっと保留にしてきた曲の見直しをすることにした。どうにも仕上がりが悪くて、もう1年近くほったらかしにしてある曲があるが、いつまでも保留というのは悔しいので、今回、またぐっとアプローチを変えてやってみたら、何かいい感じ♪。他の曲もあっという間に空気を掴めたし、これで今回のライブはバッチリだ ! ……と思ったのは9月中旬に行った第1回目のリハの話で、LEODUOのライブをはさんで行った先日のリハでは、R&Bの世界での大騒ぎの空気が身体の中に残っていて、tribeとしての声がどうしても出ず四苦八苦。喉の形がすっかり変わってしまっていた。まったく何度も同じことを繰り返しているが、とにかく全人格的切り替えが必要ということで、これから5日間、心頭滅却・沈思黙考・閉門蟄居(なるべく / 笑)して、曲順を練りながら、精神統一するつもりです。
 tribeでは、吉森さんと私との組み合わせでしかできない音楽を作るつもりだし、どんどん決め事を減らして、テレパシーだけで音楽ができるように精進している。個人的には、それぞれの曲にも馴染んできている現在、オリジナルのNina Simoneとの距離をどのくらい残すかが迷うところ。よくいう、“自分なりの音楽”という言葉は、聞こえは良いけれど、それまでの自分のやり口でやりたいようにやるだけ、というのでは、これまでの殻は破れないし、クセだけで音楽はやりたくない。特にこのセットでは、これまで私がアプローチしたことのなかった種類の“Nina Simoneの世界”から、あの独特な空気感を表現する方法を学ぶつもりなので、徐々に自分たちらしく、とは思いつつ、まだまだ手綱をゆるめるわけにはいかないとも思っている。私が好きなのは、「Nina Simoneのアルバムに入ってる曲」なわけじゃなく、あの「世界」なんだもんね。結構、決意は堅く青臭くガンバッテおります。
 是非、tribeでの私たちの葛藤ぶりを見ていただきたく、皆様のお越しをお待ちしております。(2006.9.30)





 tribe vol.6ライブ無事終了。雨の中お越しいただいた皆様ありがとうございました。
 バタバタした中、しかもまたまた風邪をひいて喉を気遣いながらのライブ。tribeでは特に普段使わない種類の声を使う場面が多いので残念だった。喉を一定期間休める時間がとれなくて、完治しないままリハやライブを重ねてはコンディションを悪化させるという悪循環が続いてもう数ヶ月になる。これまで一度もこんなに医者通いしたことがなかったので、これには正直まいっている。声帯にタコができた時に半年休んだように、一度完全なオーバーホールが必要かなあ。あんまり休みたくないんだけど。
 ところで、今回のお店、公園通りクラシックスは、“ジャズやクラシックを中心に、アコースティック弾き語りのライブが中心”と謳っているお店なので、勝手が違う高級感に一抹の不安もあったのだが、蓋を開けてみれば、さすがに吉森さん推薦のお店、ハコ全体の音の響きがとにかく良いのにまずびっくりした。まぁ、信頼はしていたのだけれど。だいたい、木の床のお店は相性がいいのだが、例によってマイクを立てる前に生のままピアノで歌い出してみたら、とても自然な響きで一発で気に入ってしまった。ピアノの鳴りもいい。その時点で、PAの方に、『お客様が少なければこのまま完全な生音でも作れますね~。』と言っていただいた。とはいえ、初めてのことでもあるし、最終的には万事お任せということでPAをセットしていただいたが、今回、心配の甲斐なく(爆)お客様は少なかったので、これなら生で試してみてもよかったと強く思った。いずれそういう音作りも検討してみたい。そう考えただけでも興奮するくらいで、それだけ気持ちの良い音に出会ったということがまず何よりの収穫。

 さて、調子が悪い時には、それなりに気持ちも静まっていれば、それはそれでバランスがいいのかもしれないが、いつのことながら、“調子が悪いのに機嫌は良くて興奮している”、という状態は気持ちが焦れて実に困る。私はそもそも、当日のリハーサルでもほぼ全力で1~2時間はたっぷりと歌い込み、喉を十分に暖めてから本番に臨むタイプなので、私にとっては、調子の悪い時に、“本番に声を取っておくためにリハーサルを抑える”こと自体が試練なのだ。一方で、吉森さんは、どちらかといえば“リハーサルでは弾きすぎを抑えて本番のために気持ちを取っておきたい”タイプ(前回のライブでも、『もう、リハ、この辺にしとかない ? 』とストップがかかったぐらい)。今回は、さすがの私も肝心の本番で声が劣化するのも恐いので、ソロソロと声の調子を見ながら軽めのリハにした。

 今回も曲順は、吉森さん。tribeでは、より客観的にというか、歌う私の主観的意思というよりは、音楽全体のイメージから流れを作ってもらう方が広がりが出るような気がして、前回同様、ピアノの立場からストーリーを作ってもらった。ピアノを触ってる間に思いつくこともあるらしく、今回は画期的(?)にも3曲をメドレーにしてみたというので、リハではまずその流れを試す。なかなかおもしろい流れで、歌からは思いつかないメドレーだった。特にMy Sweet Lordへのピアノの入り方が気持ちいい。その他、全体としても歌いやすい流れだった。
 新曲のなかった今回はExactly Like Youへの再挑戦を課題とした。この曲はvol.2ライブ(昨年10月)に初めて歌ってみたが、今ひとつしっくり来ず惨敗。vol.3では徹底的にリハに臨み、すばらしく良い感触を得たと思って喜んだものの、本番ではまたしてもその“気配”を取り逃がして今ひとつの不完全燃焼。あまりに有名な曲で、色んな人のテイクがあるけれど、tribeではNina Simoneの中にある4ビート感を基調に作りたいと思っていた。しかし、この慣れない4ビート感がうまく表現できないまま、私としてはちょっとアレルギーのような感じになって保留が続いていたのだ。今回は、ちょっとその課題に正面から向き合うのを一旦避けて、ルパート処理にアレンジ。Soulではない歌い回しでのルパートは初体験でかなり新鮮で、これはこれでかなり面白かった。

 tribeでは、SoulやR&Bなどの時と違い、エネルギーを外へ発散せずに“内側で燃えていく”という感じなのだが、このあたりの感覚はtribeでしか経験できないので、普段粗忽な私としてはとても面白いと思っている。かなり慣れてきたので、何度か手がけている曲についてはかなり一定の線が出せるようになってきているとは思うが、でもまだちょっと甘いかな。パーソナリティの問題でもあるが、tribeの時だけはもっとキビシイ自分になれたら良いのにとも思う。これからもその方向で鍛えて行くつもり。今になって振りかえると、私は随分“歌”に性格を鍛えてもらってきたという感慨があるが、tribeでも新しい局面を迎えている実感がある。

 今回はお客様が少なくて、むしろ音環境的には恵まれたけれど(苦笑)、お店の方には申し訳なかった。実に後ろめたい。自分たちがやりたい音楽を自分たちのやりたい場所で続けて行くには、どうしても集客の問題は避けて通れない。tribeの場合は、私がこれまでやってきた音楽とまったく違うし、新しいお店に移動すると集客に苦労するのも常だけれど、次回からも受け入れていただけるなら、tribeは是非ここで腰を据えてやっていきたいと思っているので皆様よろしくお願い致します。




I. - 1. Nobody's Fault But Mine,  2. Backlash Blues,  3. That's Him Over There,  4. I'll Look Around,  5. Exactly Like You,  6. Children Go Where I Send You,  7. Everyone's Gone To The Moon,  8. Please Read Me,  9. Cotton Eyed Joe
II.. - 1. I Loves You Porgy,  2. Seems Never Tired Loving You,  3. I Want A Little Sugar In My Bowl,  4. I Love To Love,  5. Little Girl Blue,  6. Isn't It A Pity,  7. My Baby Just Cares For Me,  8. Little Liza Jane,  9. My Sweet Lord,  10. Sunday In Savannah
//E. I Shall Be Released

personnel:
LEO(vo), 吉森信pf
2006/10/14(土) 06:34:52 | tribe | Trackback(-) Comment(-) TOP▲ |
6月11日(日) 《tribe》 JIROKICHI


 前回2月のメビウスでのライブから4ヶ月ぶり。努力はしているものの次回の予定もまだ決まっておらず、相変わらず歩みの遅いtribeなので、少ない機会を1回ずつ大切にしてライブを行いたいと思っています。
 前2回ほど、四ツ谷メビウスで演奏してみたが、慣れない3ステージ構成にネをあげて(?)、今回は古巣JIROKICHIにお願いしてみることにした。これまで、ソウル/ブルース系のバンド/セッションでは、数えきれないほどお世話になっているのだが、なにしろ、ジャズの演奏となれば、大御所様たちのひしめくJIROKICHI。個人的には、現在のtribeではまだ少し敷居が高いような気もして、ちょっと不安だけれど、そこはヒトツご好意に甘えて…。あ。私の歌はまだJazzには届いてすらいないかもしれないけど。普段の人格ごとNina Simoneさんモードに変えるべく、努力はしております。

 さて、今回、tribe はようやく6回目。
何とか曲数も揃ってきて、今回は逆に全曲をお届けするのは無理、何曲かは外さなくてはならないことになり、嬉しいような悲しいようなぜいたくな悩みが。あぁ、ついにtribeにもこの日が来たのね…と感無量。

 tribeは、私としては、ピアノ1台で歌う“歌モノ”ではなく、ピアノと歌の二人三脚。あのNina Simoneさんが、自分のピアノと歌で作っていた世界を、私と吉森さんの“2人羽織”で追求して探ってみようというつもりで取り組んでいる。ということで、歌のストーリーだけではなく、ピアノ曲としてのストーリーも当然そこにはあるはずで、今回のライブは、吉森さんに曲順の草案を作っていただいた。なかなか良いストーリーになると思うので、ご期待下さい。

皆様のお越しをお待ちしております ! (2006.6.8)





 第6回tribe@Jirokichi、無事終了。おりしも霧雨の1日。 tribeにはピーカンよりこのようなお天気の方が似合います。 お足元のお悪い中、お越しいただいた皆様、ありがとうございました !
 また、Jirokichiという場所柄、普段はなかなかお会いできないミュージシャンの方々にも見に来ていただき、実にありがたいことと感謝しております。
 前回あたりから、ようやくtribeのあり方に確信めいたものが見えてきて、第一段階は越えたと思っていた。ということで、今回のライブは、私にとっては古巣Jirokichiで、ここまでのtribeの中間決算報告みたいな、個人的にちょっと特別な意味合いがあったのだ。先は長いが、ここで1回足あとを残しておきたいな、という感じ。ただし、今回は直前に私がバタバタしてしまったので、新曲投入は見送り。My Sweet Lordのみ大幅にアレンジ。

 tribeは、歌とピアノによるデュオ、という演奏スタイルだが、単なる“ピアノ伴奏による歌モノ”にしたくない、というのが私の強い願いだ。私はニーナ・シモンの歌だけではなくピアノも大好きである。同じ人が弾きながら歌うのであるから、歌とピアノが精緻に絡み合うのは当たり前かもしれないが、どちらも主従の関係にないこととその美しさにはいつも感動する。2つが一体となって流れていくのだ。
 私たちの場合はそれを2人でやらなければならないのだが、何も、2人でニーナ・シモンになりたいわけではない。それぞれが感じる“ニーナ・シモンの音楽”に思いを寄せつつお互いの音楽を知る、ということである。“第一段階を越えた感じ”、というのは、私も吉森さんも、まずはわき目もふらず(?)それぞれ自分の中にニーナ・シモンを追いかけていた段階から、ニーナ・シモンの音楽を触媒として相手の音楽と向き合えるようになってきた、ということなのかもしれない。なかなか手ごわい教材ではあるが。

 デュオ、という編成は逃げ場がない。クッションになってくれる他の楽器がないので、2人の音楽を直接ぶつけ合うしかないのである。誰も取り持ってくれない。ここでうまく噛み合うか、軋むか、きわめてはっきりと結果が出るので、キビシイ反面とても面白い。音楽というのは、自分とは違う人(あんまりにも違うと困るけど)と音を合わせるからこそ膨らむものだし、ここのところは、お互いの理解がどんどんスムーズになってきて、ようやく2人で作れる世界を少しずつ確信できるようになってきている。

 さて、久々のJirokichi。リハで声を出して最初ちょっととまどった。声の広げ方というか、声を飛ばす距離感がなかなか掴めない。たいていの場合は、どこまで声を届けるか、声を出してる感覚と聞こえてくる音の距離感が一致するのだが。考えてみると、tribeは、スタジオでのリハは生音で合わせているし、前2回ライブ会場のメビウスでは、基本的に生で出した音を少しだけPAで増幅して、あとはハコの響きに任せる、という感じだったので、PAでサウンドを作っていただくのは久しぶり。とはいえ、チェック時間はたっぷりあるし、ミキサーはバッチリ私の声を知り尽くしているWAOさんだし、ということでさして心配することもなく、むしろ面白がりながらゆっくりと調整していく。30分ぐらいで感覚一致。興味深い体験だった。人間の感覚って不思議なものだな。
 そこから、小1時間くらい歌い込んだところで、吉森さんが『これくらいにしとかない? 』。聞けば、吉森さんは、すでに自宅で例の“大好きなピアノ(2006/2/17のレポート参照)”をたんまり弾き込んで来てたらしく、本番のための“キモチ”もとっておきたい、ということらしい。私の方は喉が温まって、まだいくらでも行けそうな気がしてたが、だいたい音の実感は掴めたし、ここのところ声帯の調子も万全ではないので、調子に乗るのはやめることにしてチェック終了。

 今回の曲順は、ピアノの流れから吉森さんに作っていただいた。私が並べるとどうしてもオリジナルのイントロにとらわれ過ぎてしまうし、歌詞のことも気になる。今回はもっと音楽的というか、吉森さんの中にある“ピアノが色変わりする様子”に焦点をあてて流れを作ってみたいと思ったのだ。よい曲順だったなあ。スタジオでの最終リハで曲順通りに通してみても、ハッとする場面がいくつもあった。ということで、今回は本番でも、私のくだらないMCをはさまずに緊張感を保ったまま曲の力だけでクールにもっていこうと企んでいたのだ。
 しかし、慣れないことはするもんじゃない。実際には、私自身が“クールに”という重圧に耐えきれず(笑)、1st stageではMCに妙な緊張感が…。曲における緊張感自体は求めてやっているものなので別に問題にならないが、曲間のMCとのつりあいがとれず往生した。このセットでは自分を封印する、なんて妙な縛りを自分に課しているので自業自得ではあるが、曲中はかなり歌の世界に集中しているので、曲が終わった後、なかなか“帰ってこられない”のだ。
 ステージ間の休憩中、吉森さんに苦笑しつつ『いつも通りやれば~ ? 』と言われて、今回のところは変に突っ張るのをやめることにして、2nd stageはしゃべりながら少しゆるゆると運んだ。ぐっと楽になったが、ちょっと悔しい。いつかは、ホントにステージ丸々クールにやってのけたい、と密かに決意している私である。先は長そう。
 個々の演奏について細かい課題はたくさんあるが、気持ちの良い瞬間もたくさんあった。久々のJirokichiはやはり歌いやすく、第2段階の良いスタートを切れた。歩みは遅いが、吉森さんと2人で苦労してきた甲斐があった、としみじみ思っている。吉森さんののコーラス(特に「J-A-N-E 」 ! )もバッチリだったし(笑)。

次回tribeは秋ごろの予定です。
皆様のまたのお越しをお待ちしております。


I.- 1 .Backlash Blues、  2 .Please Read Me、  3 .My Baby Just Cares For Me、  4. Marriage Is For Old Folks、  5. Nobody's Fault But Mine、  6. I'll Look Around、  7. I Loves You Porgy、  8. Isn't It A Pity、  9. Little Liza Jane、  10. Cotton Eyed Joe
II.- 1. Seems Never Tired Loving You、  2. I Love To Love、  3. I Want A Little Sugar In My Bowl、  4. Where Can I Go Without You、  5. That's Him Over There、  6. Little Girl Blue、  7. Everyone's Gone To The Moon、  8. My Sweet Lord、  9. Sunday In Savannah
//E1. O-o-h Child、 E2. I Shall Be Released

personnel:
LEO(vo), 吉森信pf
2006/06/15(木) 05:23:33 | tribe | Trackback(-) Comment(-) TOP▲ |

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